超音波検査士の勉強方法
Q:超音波検査士を受験しようと思っていますが、超音波の基礎や原理が苦手でどこから勉強してよいか困っています。どうしたら試験に受かるくらいのレベルになれますか?特に計算の問題を解くのが苦手です。
A:このサイトの管理者自身も物理工学が大の苦手で超音波検査士受験の際はここで大変な苦労をしたのです。臨床領域は普段から勉強もしておりますのでそれほど苦にはならなかったのですが、超音波の基礎や超音波診断装置の原理についてはほとんど勉強もしておらず、超音波検査士受験の際に初めて取り組んだっという状態でした。
個々でベースの状況も学習レベルも異なるとは思いますが、私のような状況の者がいきなり問題集で勉強しようとしてもそもそも設問が何を言っているのか、何の問題なのかも理解ができない。そのため時間をかけて超音波の基礎から腰を据えて勉強することに。それでも反射だの屈折だの周波数といった項目を単体で勉強しようにも全く頭に入ってはこなかったため、極力日頃の検査と関連付けながら勉強するように取り組む方法を変えてみたのです。
例えば超音波検査で毎日見ている画像がどのように作られているのかといった観点から勉強を進めていくと、反射を利用してその強弱をグレースケールで表示するために音響インピーダンスを理解しなければならない。深さの情報を得るためにパルスエコー法を使う。そこでパルス波や媒質の音速の意味が解ってくる。さらに断層画像としてモニタへ表示するためのスキャン方式、FR、PRF、開口幅というような概念がわかってくるといった具合。すると今まで拒否反応を示し理解もできなかったものが、すっと頭に入るようになり勉強が進みます。
同様に普段使っているGAINやFOCUS、DEPSといったものも「何のために、どのような仕組みで」と勉強するとFOCUSからは分解能や周波数帯域、パワースペクトル、遅延回路等も意味がわかるように。ドプラも同様な方法で理解が深まるし難解な専門用語も頭に入ってくるようになったのです。
問題集の丸暗記といった表面的な勉強では超音波検査士に合格できないし、もしマグレで受かったとしても本当の意味で超音波検査士にはなれないと思う。この回答は出来の悪い人間の勉強方法の一つの例として参考にしてもらえればと思います。
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